千葉県・船橋市 船橋市場内【大乃家食堂】1500円で口の中が太平洋になる海鮮丼

とうとう今年も夏が来た。私は冬より夏の方が好きだが、このジメっとした湿度は気持ち悪くて苦手だ。夏と言えば海に山に川。祭りや花火、キャンプにBBQ等、沢山の催し物がある。

そんな夏、貴方も大切な人を連れて海に行く予定を立てたのではないだろうか。海に行ったらやはり海の幸が食べたくなる。新鮮な魚はどう調理しても美味いが、個人的には刺身や寿司が好みだ。

私の小さな夢は自分で釣った魚をその場で刺身にして食べる事だ。醤油も何もいらない。捌いた切り身を海水で軽く濯いでそのまま口へINだ。想像しただけで美味い。しかし現実はそう甘くは無い。

魚が釣れるどころか釣りを始める事から始めないといけないので準備に色々と金が掛かる。それなら食べに行った方が安上がりだろうと海鮮店へ向かう。到着するや否や値段が高い事に気付く。

〈海の近くなら安くて鮮度が良い店が沢山ある〉と勝手なイメージを持っていたが、私にはどこも高く感じる。観光地価格なのか?随分と強気な価格設定だ。貴方も同じ思いをした事があるのではないだろうか。

そんな貴方にNOPLANNERからこちらのお店をご紹介させていただきたい。

【大乃家食堂】場所は千葉県船橋市市場1丁目8−1 卸売市場内。船橋市場を入って左奥の方にある。

店は市場の中の定食屋という佇まいで、お世辞にも決して綺麗とは言えないが趣を感じる。

入口を入るとお店の看板娘だろうか。笑顔のかわいいお姉様が空いてる席へ座ってくれと案内する。空いている席?カウンターと4人掛けテーブル3つの店内は満席の様に見えた。

しかしよく見てみると、5人掛けのカウンター席には1番3番5番と一つ飛ばしで先客がいるので、2番か4番に座れという事だと理解する。3人でギュウギュウなのに5人も座らせるのか。内心帰ろうと思ったがここまで来て帰るのも悔しいので半ば強引に1番と3番の間に座る事になった。
時刻は昼前だがすでに満卓。なので残念だが今回写真は殆ど撮れなかった。悔しい。

【大乃家食堂】は6:30〜13:00までの営業で日曜が定休日。

メニューは表にもあるが、店内に入るとカウンター上の壁にペタペタと貼ってある。

海鮮以外にもとんかつやカレー、オムライス等の定番料理もある。

今回私は海鮮親子丼(サーモン、イクラ丼)1800円を注文しようとしたが、生憎売り切れだったので、海鮮丼1500円を注文する事になった。

海鮮丼のネタはその日に仕入れた魚でネタが変わるらしい。

身動きが出来ない鮨詰め状態で待っていると、新規客がカウンター4番席に座った。

4番は常連らしく席に座るや否やアジフライ定食800円を注文した。NOPLANNERが行った日はエアコンが壊れていたのか節電の為か分からないが、気休め程度にスポットクーラーが一台フル稼働している。

もし貴方が暑がりのだったらタオルと覚悟を持ってきてほしい。

卓上には醤油、塩、七味、ラー油、ソース、爪楊枝、箸が用意されている。

【大乃家食堂】ではおしぼりは存在しないので各々持参した方がいいだろう。カウンター上のガラスケースには常連客用に取り置いているのか、作り置きされた煮魚、焼き魚、いなりが入ってる。この作り置き感が市場食堂ならではの風情という気がした。

昼前とはいえ、やはり混んでいるので料理の提供には時間かかるようだ。先客の1番と3番の料理がまだ出来ていない。そうなると私の海鮮丼もまだまだ時間が掛かるな。2人は一体どれくらい待っているのだろう。

頭上のメニューを見る素ぶりをしながらチラッと1番を見てみた。見た目は30代〜40代、肌黒く、ガッチリとした体格で黒いキャップにストライプ柄のオーバーオールのような物を来ているストリート系だ。どれくらい待たされているのだろう。白目を向きながら真っ直ぐ顔は厨房を向いている。これは睨んでるのか?それとも待たされすぎてこうなっちゃったのか?白目を察するにおそらく時間がかかると言う事だろう。5分くらい経った頃だろうか、後から来た4番のアジフライ定食が出来上がった。

(なぜだ?切って乗せるだけの海鮮丼よりもアジフライ定食の方が早いだと!?これは作り置きのアジフライだ。そうに違いない。)そうでもしなければ辻褄が合わない。1番の方から「ふぅー。ふぅー。」と鼻息が聞こえる。どんどん荒くなる鼻息でグラスに入った水が波紋を見せている。左隣の3番はまだ無事のようだ。良かった。

閉店の13:00まで残り1時間を切ったが、外には行列が出来ている。更に5分くらい経った頃だろう、漸く1番に海鮮丼が届いた。良かった、なんとか間に合ったか。いや、間に合ってなかったのか?疑問が残る。続いて2番の私の海鮮丼、3番の海鮮丼が立て続けに運ばれてきた。ん?1〜3番はみんな海鮮丼注文していたのか。それを纏めて作っていたから時間が掛かったという事のようだ。

実質私の海鮮丼が1番早く提供されたと言う事だ。良かった。運ばれた海鮮丼は溢れんばかりに綺麗に盛り付けられている。

ネタは蒸しエビ、蒸しホタテ、帆立、イカ、イクラ、マグロ中落ち、ほっき貝、シマアジ、タイ、コハダ、サーモン、ぶり、カツオ、タマゴの14種。他に小鉢の煮物ときゅうりの漬物、みそ汁のセットで1500円。

その辺の観光地で食べる海鮮丼よりコスパ良いと思う。練りわさびを醤油で溶かし丼に回し掛ける。まずは苦手なカツオからだ。カツオは独特の臭みが苦手だ。しかし食べてみると臭みが少ない。これが新鮮って証拠のようだ。

ご飯は酢飯だが、砂糖多めの甘酢で合わされているのでツーンとくる酸っぱさはなく私好みだ。

1番は餌を待たされた犬のように貪り食う。せっかく綺麗に盛り付けされた海鮮丼が台無しだ。口の中に詰められるだけ詰め込み、その後みそ汁で「じゅるるるるるるる」と音を立てて流し込む。素晴らしい音色だ。

ブラボー!綺麗に盛り付けられた新鮮な海鮮丼を口の中でちらし寿司にし、そしてすぐにネコマンマへと変化させる。ある意味食のスペシャリストだ。

1番はものの3分くらいで平らげ店を後にした。私はまだ1/3も食べていないのになんというスピードだ。半分くらい食べ終えた頃私はある事に気がついた。そう。お腹いっぱいなのだ。酢飯の量が多い。

しかし残すわけにもいかないので食べるしかない。決して量が多い訳ではなく成人なら普通に食べられる量なのだが、私は食が細い食細おじさんなのだ。

後半ゲロ吐きそうになりながらもなんとか食べ切ったので、もはや味とか全然覚えていない。きっと私も白目を向いていたに違いない。唯一覚えているのはゲロおじさんにならなくて良かった。ということだけだ。

支払いは現金のみだと思っていたが、意外にもPayPay、メルペイ、d払い等の電子決済できる事に驚いた。これは助かる。

会計を済ませ看板娘に見送りをされた後、私はすぐにトイレに行って手を洗った。お手拭きが無いのは盲点だった。

次回からこういうお店に行く場合はmy箸とお手拭きは持参しようと思った。

その後市場をプラプラしてみたが、船橋市場は飲食店以外ほとんどの店が閉まっていたので食事する市場として利用するのがいいと思う。

余談だが【大乃家食堂】の裏手に【すし処ひしの木】があるが、そこも人気店のようで10人くらいの行列が出来ていた。船橋市場は観光地ではないが、新鮮な海鮮を手頃な価格で食べられる穴場スポットである。

貴方も大切な人と一緒に【大乃家食堂】で市場の食堂を堪能してはいかがでしょう。

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