東京都・福生市【DEMODE DINER】ケツアゴ米兵御用達のハンバーガーが食べたくなったらココ

DEMODE DINER
総合評価
( 4 )

貴方はハンバーガーは好きですか?私はハンバーガーはあまり好きでは無い。なので世界中にチェーン展開しているハンバーガー屋に行くのはせいぜい年に1度くらいだ。更にその一度のチャンスでもハンバーガーは食べずに、エビフィレオバーガーを食べてしまう。決して食わず嫌いな訳ではなく、幼い頃はそれなりに食べていた方だと思っている。では、なぜ食べなくなったかというと、シンプルに美味しくないから。パサパサした薄いバンズに、ペラペラなハンバーグに似せた肉を挟んで食べても何の美味しさも感じない。

それにクルー達も事務的に作業をこなすだけで、本当にお客様に喜んでもらいたいと思って作ってる?と感じてしまう。もちろん全てのチェーン店がそうではない。

関東近郊に多い〈the 3rd Burger〉のように、チェーン店でもコスパ良く感動させてもらえるお店もあるが数は少ない。“美味しいハンバーガーを食べてみたいな。“そこでNOPLANNERは思った。

米軍基地の近くのハンバーガー屋に行けば美味しいハンバーガーが食べられるはずだと。思い立ったら吉日。右掌に軽く「ぺっ」とつばをかけ、左掌に馴染ませる。「てやんでぇ!」とボロ団地の重い玄関扉を開け、ボロ車に乗り込む。目的地は決まっている。

以前アメリカ兵の顔を拝んでやろうと向かった横田基地だ。あの近辺にハンバーガー屋があった記憶がある。

中央自動車道を使い、八王子インターを降りて国道16号を北上していくと、横田基地に到着する。

あとは記憶を頼りに、道沿いのお店を見落とさないように進んでいくと〜…………あった。

DEMODE DINER】店の裏側にある駐車場に車を停め店舗に向かうと、胸元に手榴弾、両手で拳銃を持った米兵が現れた。

ここは治外法権なのか!私は両手を上げ、背を見せないようにジリジリと後退りしてしまった。敵ではないと分かったのか、銃口は向けられたままだが“早く行け”と合図を送っている気がしたのでそのまま店内に逃げ込んだ。

店内は1950年代のアメリカンダイナーのような作りで、どこを見てもカワイイ。

客も日系アメリカ人らしき人が多く、まるで、どこでもドアを開けてアメリカまでワープしてきた様な感じがした。スタッフに好きな席に座るよう案内されると、店内が見渡せる左端の席に腰をかけメニュー表を受け取る。

ランチバーガーだけでも14種類、グランドメニューを入れるとかなりの数があるので、思わず頭を抱えてしまった。気を取り直し、ランチメニューの中から選ぼうと目を通す。

アボカドチーズバーガー、アメリカンBBQバーガーというのが美味しそうだ。

いや、待てよ、辛いレッドホットチリバーガーもいいな。暑い時に辛い物を食べるなんて通の人みたいでカッコイイじゃないか。

色々と悩んだが、シンプルハンバーガーを食べに来た事を思い出したので〈スタンダードバーガー1400円〉ピンクレモネードを注文した。

出来上がりを待っている間も、店内に飾られている珍しいローラーシューズを見たり、壁に飾られた年代物のポスターを見ながら楽しい時間を過ごした。

正直、外観を見た時は汚らしい古びた作りなので期待はしていなかったが、店内に入ってみると天井から床まで、全て凝った作りになっているので、そのギャップにも驚かされた。

初めてヴィレッジバンガードに来た時くらいのウキウキ感が【DEMODE DINER】にある。クォーター系のお姉さんが料理を運んでくると、一枚の皿の上にハンバーガー、フライドポテト、ミニサラダが盛られている。ハンバーガーの大きさは、新生児の頭くらいある大きなハンバーガーで、これをどうやって食べればいいのか分からず戸惑ってしまう。口をカバオ君のように「ぬぉ〜ん」と大きく開けても入りそうもない。上から順に食べていけばいいのか?と思いバンズを持ち上げると、馬糞のように肉厚なハンバーグがお目見えし、これじゃハンバーガーの意味がないな。と思い、持ちあげていたバンズを馬糞に戻す。

この馬糞はどうやって食べるのが正解なのか?フライドポテトを食べながらシンキングタイムに入る事になった。店内BGMはBlack musicが流れている。聞いた事がない曲ばかりだが、無意識に「Oh.Oh.yeh.yeh.shit.shit」と合いの手を入れてしまう。B-BOYが流行ったのは今から20年前の2000年頃だったか?当時私もダボダボの服を着て、仲間達といつもの溜まり場に集まり、互いの頭を剃刀でジョリジョリと剃りあった後、木魚でポクポクとビートを刻みながら日本語ラップを練習したもんだ。

朝は日の出と共に目を覚まし、溜まり場の掃除をし、その後ラップの練習、それから漸く朝食の準備に取り掛かる。あれから20年も経ったのか。あの頃の私は、早く一人前のラッパーになりたくて毎日が必死だった。

今思えばハンバーガーを食べられる機会なんてなかった。いかん、こうして自由にハンバーガーを食べられる幸せを感じたら目頭が熱くなってきやがった。とりあえず、今はどうやって食べるかを考えなければ。

そうだ!プレス作戦だ。バンズの上に掌を置き、そのまま真下に体重をかける。するとふっくらとしたバンズが潰れ2/3くらいの厚みになる。見た目はまぁ、ちょっと、あれだけど…これでやっと口に収まる厚さになったので、ハンバーガーを持ち上げて口に入れる事が出来る。それではいただきます。

両手でハンバーガーを持ち上げ、「ぬぁぁぁん」と口をいっぱいに開けて一口囓る。まず初めに感じたのは、パティが分厚く、焼かれた牛の味がモーモー突進してくる。おそらく手作りで、尚且つ、注文してから焼いているので香ばしさもあるが、トマトベースのさっぱりとしたタレがうまく合わさるので、そこまでしつこさを感じない。その後バンズの甘みが全体を包んで、ジューシー感とさっぱり感がキレイにまとまり、いいか、これが本物のハンバーガーだ。と思わせてくれる。

ひと通り口の中がハンバーガーになった所で、ピンクレモネードをチューチュー飲むと全てチャラになるので、またハンバーガーを食べたくなる。

ハンバーガーとピンクレモネードの無限ループ地獄状態。こんな食生活をしているからアメリカ人はデカいのか。もし私がアメリカに住んでいたら身長165cm体重180kgになっていただろう。

スタンダードバーガーでこのクオリティなら、他のメニューはもっと爆発的な美味さだと想像できる。

よし、次回はアボカドチーズバーガーを食べてみよう。貴方も大切な人と一緒に、カワイイ店内で本物のハンバーガーを食べてみてはいかがでしょう。

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